空気から水を作るウォーターサーバー。
初めて知ったときは衝撃的でした。
この「AWG(大気水生成器)」の仕組みや特徴を調査し、従来のウォーターサーバーとも比較してます。
空気から水を作るウォーターサーバーは、外部からの給水なしでお水が作れます。
仕組みは、取り込んだ空気(気体)を水(液体)に変化させ、フィルターで濾過するというもの。
生成方法やろ過フィルターなどはメーカーによって異なりますが、どの製品も基本的にこの仕組みです。
出典:AIRLITH(エアリス)
ちなみに、1日どれくらいの水が作れるか?ですが、
これは製品ごとの生成方法(冷媒式・吸着式)と、設置するお部屋の環境(温度・湿度)によって異なります。
特に温度と湿度が重要で、高温多湿なら水の生成量が増え、低温乾燥していると生成量が減ります。
製品仕様や環境によりますが、1日平均10L~20Lのお水が作れるようです。
コンセントをさすだけで冷水や温水が使い放題って便利そうですね。
出典:AIRLITH(エアリス)
大きな災害が起こるとライフライン(電気・水道・ガス)が機能しません。
人間は、食べ物を食べなくても2週間は生きる事ができますが、水をいっさい摂らない状況では一週間持たず命を落としてしまいます。
そのため水道は特に重要なライフラインの1つですが、水道は断水から復旧するまでに時間がかかることが過去の災害データから確認できます。
過去の災害でライフライン(電気・水道・ガス)がどれくらいの日数で復旧したのかを表したデータです。
「首都直下地震防災・減災特別プロジェクト」より引用。
出典:東日本大震災の供給系ライフラインの復旧曲線「東日本大震災におけるライフライン被害と今後の課題」
上記の表は東日本大震災時のライフライン復旧曲線です。電気は10日ほどでほぼ復旧していますが、水道とガスは復旧するまで場所によっては1ヶ月以上かかったようです。
次に阪神・淡路大震災時のライフライン復旧曲線。
出典:東日本大震災の供給系ライフラインの復旧曲線「東日本大震災におけるライフライン被害と今後の課題」
電気は1週間以内にほぼ復旧。水道は復旧までに約2ヶ月もかかったようです。
過去の災害から、電気の復旧は早く、水道とガスは復旧は遅いということがわかりました。
電気があれば水が作れるウォーターサーバーは、万が一の災害時にも役立ちそうです。
出典:AIRLITH(エアリス)
災害は流通を止めるので、お店の在庫があっという間に無くなります。
いつ発生してもおかしくない首都圏直下型地震や南海トラフ地震。豪雨による水害は年々数が増えているのは事実。
万が一の災害時に最も重要な「水」を作り出せるというのはとても心強いですね。
大気から水をつくる装置を開発するイスラエル企業「ウォータージェン(Watergen)」がシリアで飲料水の供給を行うと報じました。2021年10月1日付の赤十字国際委員会(ICRC)の報告書によると、シリアでは、2010年以前には都市部の人口の98%、農村部でも92%の人々が安全な飲料水へアクセスできていました。しかし、内戦が勃発した同年以降の11年間で、水と衛生設備が正常に機能している場所が全土で50%にまで低下。ウォータージェンの飲料水製造装置は、最も小型の機種で1日当たり18~20リットルの飲料水、最大の機種は1日当たり6,000リットルの製造能力を有する。製造装置を運用する際に必要となる電源はソーラーパネルなどを活用。上水道インフラと同様に、電力インフラに頼らなくても運用できる。紛争などによってインフラが棄損されてしまった国や地域はもとより、既存のインフラそのものが未整備である開発途上国や、先進国にも災害時のバックアップ用途などとして、さらなる普及が期待される。
引用:日本貿易振興機構(ジェトロ)海外ニュースより
水道や電気といったインフラが絶たれている状況でも、安定してお水を供給できるってすごいですよね。
これを見ると自家発電設備があれば、インフラに頼らず水が生み出せるということがわかります。
ご自宅に太陽光発電や蓄電池があれば、水の備えも万全になりそうですね。
空気から水を作ることで災害時のお役立ち商品とクローズアップされがちですが、いつでも使える冷水や温水は日常生活でかなり便利なシロモノです。
その都度お水を沸かしたり冷やしたりする必要がありません。長い目で見ると時短効果も半端ないです。
ただし、商品ごとに価格も異なり、性能にも差があるのでしっかり比較検討を推奨します。
空気から水を生み出すだけでなく、外部から水を汲み上げて飲水を作ることも可能。HEPAフィルターを採用することで空気清浄機としての機能も発揮。水道直結も可能で複合ろ過装置としての機能が充実。
季節や気温に左右されず一定のお水を作る【吸着式】を採用。生成したお水が触れる部品や抗菌剤まですべて日本製。どこでも設置できるコンパクトなサーバーです。
オイシイエアーは空気から水を作るウォーターサーバーです。加えて空気清浄機能と除湿機能を持ち合わせる1台三役のスグレモノ。お部屋の空気清浄、除湿してお水に作り変える画期的なウォーターサーバーです。
最新技術「AWG」を搭載したウォーターサーバー「サラスティアネオ20」。空気から水を作り、フィルターによって磨かれたお水は、冷水、温水、常温水が利用可能。空気清浄機と除湿機の機能も併せ持った最先端のウォーターサーバーです。
空気からミネラルウォーターを生成するウォーターサーバー。NASAで使用されるROフィルターを採用しており、高度に不純物を取り除き純水を作ります。水道に直接つなぐことも可能でで、災害時には浄水器としても活用できます。
逆浸透膜(RO)フィルターを搭載したAWGウォーターサーバー。日本を含めた世界42カ国で販売され、アメリカ水質協会( WaterQualityAssosiate)により公認・推奨されている商品。
出典:AIRLITH(エアリス)
ウォーターサーバーの利用経験がある方はご存知だと思いますが、水ボトルは中々のくせ者。
ボトル容量の多くは12L。この重たい水を注文して、受け取り、サーバーまで運んでセットしなければ使えません。
AWGウォーターサーバーはボトルを使いません。そのためお水の注文も受け取り対応も不要です。
出典:AIRLITH(エアリス)
ストックボトルや返却ボトルはどうしても部屋のスペースが奪われます。
現在は使い捨てボトルも多いですが、梱包用ダンボールやペットボトルといったゴミが必ず出るのも困りもの。
出典:AIRLITH(エアリス)
AWGウォーターサーバーは水のストックが必要なく、スペースを奪われず、ゴミも出ません。
ボトルがないだけでほんとスッキリしますよ。
やはり水ですから質は気になりますよね。
結論から言うと宅配水ウォーターサーバーのほうが質はいいでしょう。なぜかというと天然水があるからです。シリカやバナジウムといったミネラルはAWGで生成できません。
AWGの水は空気を原料にしているので、ミネラルを含まないことから硬度低めの軟水となります。製品によってはミネラルフィルターなどで添加するものもあります。
どうしても質がいいお水が飲みたい!という方は天然水で良いと思います。
逆に天然水にあまり価値観がなく、安全な水で問題ないという方であればAWGはベストですね。
宅配水 | AWG | |
---|---|---|
お水の質 | ◎ (天然水) |
○ |
ボトル注文 | 必要 | 不要 |
配達対応 | 必要 | 不要 |
水置場 | 必要 | 不要 |
ゴミ | 出る | 出ない |
AWGウォーターサーバーと宅配水ウォーターサーバーの比較でしたが、お水の質を除けばすべてAWGウォーターサーバーに軍配があがる結果となりました。
一般的なウォーターサーバーと比べたら価格帯が高め。維持費として電気代やフィルター費用が発生します。まぁ、これは浄水器も一緒。
コンプレッサー式は重量が40kgを超えるので、設置場所を変更するのが大変かもしれません。
床上浸水などの被害があれば機能しなくなる可能性があります。お住まいエリアのハザードマップを確認し、水害の可能性があるエリアであれば2階より上の階に設置したほうがいいでしょう。
コスト面と持ち運びが大変というぐらいで、特にこれといったデメリットはないように思います。
AWGサーバーは水資源を消費せずに飲用水が作れます。
日本は豊富な水資源に恵まれていますが、一部では地下水の汲み上げによる地下資源の枯渇や、地盤沈下が問題視されています。
海洋水から飲料水をつくる場合も、海水の塩分濃度変化により海洋資源や生態系への影響が始まっていることが明らかにされています。
水資源を減らさずに空気から生み出す。今の時代に適したウォーターサーバーかもしれませんね。
AWGウォーターサーバーは「持続可能な開発目標(SDGs)」にて4つの項目に該当します。